oravoの音楽

「oravoの音楽」専用ブログ ~とっておきの音楽を~

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vol.12サンタラ終演後インタビュー

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時に情熱的に、時に退廃的に、とがった個性をスパイスとして効かせ、独自の道を突き進むサンタラ。彼らは昨年、自主レーベルを立ち上げ、『It’ So EASY』をリリースした。その1枚に関する資料の中に気になる一言があった…「愛されるなんて簡単だ」。その一言とアルバムタイトルが出てきた背景には、彼らが自らの経験として感じた「愛について」があったという。リリース後、富山では初となるライブを終えた2人に敢行したインタビューは、そんな話も含め、ライブ同様に“新たな始まりの予感”を感じさせられる時間となった。


●今回は昨年リリースなさったアルバム『It’s So EASY』リリース後、初の富山ライブでしたね。しかも富山では初ワンマン。
田村:リリース後に30ヶ所くらいのツアーをしたんですけど、富山は入ってなくて。金沢と富山が近いので、なかなか富山でワンマンをする機会が無くて…今回ようやく出来ました!
●リリースからは少し経っていますが、富山では初ということで、今回は『It’s So EASY』収録曲もタップリ入ったセットリスト。このアルバムは自主レーベルを立ち上げての初リリースということで、サンタラにとっては大きな出来事だったんじゃないかと。
砂田:正直、最後っ屁をかましてやろう的な部分もあって自主レーベルを立ち上げたんです…ぶっちゃけ、事務所が潰れてしまったんですよ。でも、そこが潰れてしまったからってサンタラも尻すぼみになるっていうのは違う気がしたし、みっともないと思った。それに、自分たちが今まで活動してきたことによって、ファンになってくれた人もいるわけで。そういうコアファンにとっては、事務所が潰れたとか、そういうことは何も関係ない。だから、その人たちにサンタラを届けなきゃっていう義務感もありましたね。
●今までの活動に加え、レーベル業のモロモロも仕事としては増えるわけですよね?
砂田:正直なことを言うと、今でも手伝ってくれる同士がいるんですよ。その人たちは元スタッフだったりするんですけど、事務所やスタッフと喧嘩別れしたわけじゃないから、凄く協力してもらってて。
●じゃあ、レーベルの立ち上げに至るまでも色々と相談したり?
砂田:「これからどうする?」って話の中で、色んなレーベルを紹介してもらったり、話し合ったりもして、凄く協力的に動いてくれてたんです。でも「いや、何かなぁ…」って思っちゃって。僕らは5~6年同じ事務所にいたんで、新しい人間関係を築いたり、イチから作り上げていくっていう方向に意識がいかなくて。億劫になってしまってた部分もあったと思うんだけど、それなら全部自分でやってみようって決めて、元スタッフたちに連絡したんです。そしたら、「じゃあ、こうしよう、ああしよう」ってみんなが色んな意見を言いながら動いてくれて。もちろん、僕らが嫌だって言えばストップしてたとは思うんだけど、本当に一生懸命動いてくれたんです。
●自分が今抱えている仕事ではない部分、イチ人間としての部分で動いてくれた。
砂田:そうなんですよね…もちろん、そんなことされたらね……泣けるじゃないですか。だって、色々紹介やら何やらと動いてもらってもノれなくて、結局自分たちでやるって言ってるんだから、喧嘩になったっておかしくないと思うんですよ。それが、好意的に協力して力を貸してくれた。だから、今作のタイトル『It’s So Easy』は、僕らもその元スタッフたちのことが大好きだし、彼らも僕らのことを大好きでいてくれて、愛してくれてて…そういう中で『愛されるってことは意外と難しくないんだな』って思えたからつけたんです。
●紙資料に書かれていた「愛されるなんて簡単だ」って一言は、身をもって感じたことだったんですね。
田村:“愛されたい”って思って音楽やってるわけじゃないのに、愛してもらってたんだ…ってことに、凄く気付くことができましたね。だから、みんなの愛で出来たアルバムだと思う。今までのスタッフはもちろん、聴いてくれた人も、本当にたくさんの人が愛してくれたから今があるっていうのを、キレイゴトじゃなくて感じられたから。私たちが自分たちでやるって言い出したら「出来んの?」とか言って心配しつつも(笑)、「それだったら、何でもやるよ」って…口先だけじゃなく、心底言って動いてくれる人もいて。そういう全ての想いや出来事が、今後の音楽にも出てくると思います。自主レーベルを立ち上げて動くってことは、本当に人として勉強になることだらけでした。
●サンタラが5~6年の間歩いてきた場所で、他の誰でもない「サンタラ」としての歩き方…安っぽくなりますが“らしさ”を失わなかった。だからこそ、それを貫こうとする姿を…言い方悪いですけど「勝手に愛しちゃってる」人がいて、今に至るって部分が強いのかもしれないですね。
砂田:僕たちに、そういう歩き方をさせてくれたってことだと思います。逆に言えば、そういう歩き方しかさせられなかったってことかもしれないけど…愛情過多っていうか(笑)。でも、それも今にしてみれば微笑ましいし、振り返ってみても色んなことがあったけど、また同じ人と出会いたいって思えますしね。
●“愛する”とか“愛される”とかって、どうにも小難しく考えがちで凄くデカい話になっていって、混乱するんですよ(笑)。でも、今話してくださったこともそうだし、今作に描かれている様々な形の愛を曲として聴いていると、考えてるのが良い意味でアホらしくなる。考える前に「行っとけ!」的な心境に落ち着くというか(笑)。
田村:曲でそう思ってもらえるのは、本能みたいなもんだったり、衝動みたいなもんで音楽をやってきてるからかな…。もちろん、理屈でやってる部分がゼロだとは言い切れないけど。でも、そういう本能とか衝動みたいなもんって、今の時代は特に、社会的に抑えられちゃったりするじゃないですか?でも、“愛したり、愛されたり”っていうのは、本能や衝動の部分にあることだと思うから、そこを解放したい…自分も解放したいし、聴いてる人にも解放してほしいなって気持ちが強くて。
●そういう想いも込めて完成したアルバム収録曲も、今日は長めのMC付で曲に対しての想いやエピソードも聞けて。その中で、今作の最後に収録されている「君はまだ約束をするんだね」の演奏前に「今までちょっと大事にしてた曲。色んなアレンジが考えられる中で、結局最後はサンタラ2人で演る形で落ち着いて録った」って話もありましたよね?
田村:最近思うことなんですけど、バンドで演って楽しいって思える曲はもちろんあるんです。だからバンドでのライブもよくするけど、私たちのライブは芝居的な要素もあるみたいなんですよね。お客さんの中にも俳優さんが多くて、ミュージカルみたいだって言われることもあるし。だから、ストーリー性のある歌詞の曲とかを表現するときって、“伝える”って部分で2人で演るのは凄く有効な手段だと思うようになってきたんです。なので、この曲も色んな表現の仕方が考えられたけど、ストーリー性のある歌詞だし…もし、色々とアレンジを加えたりすることで、リアルな気持ちが伝わりづらくなるのだとしたら、ライブで演ってる感じで、2人でシンプルに演って録ってみるのも一つの方法かな、って。
砂田:元々、2人で演る形態で始めたサンタラですからね。元に戻っていったというか…まぁ、最初に2人で演ってたのは、物理的に2人だったからそうだっただけなんだけど(笑)、でもグルッと色んな経験をして原点に戻ってみれば、やっぱり色々経験しても2人で演るってことは切り離せないことだったんでしょうね、サンタラにとっては。元々2人で演ってた時とは、経験した分感覚も違って、凄く新鮮で自由も感じました。昔は、曲を料理する方法を色々と試した上で、固まらなかった時に「じゃあ、2人で演っちゃう?」っていう選択肢が出てきたときに、それを選ぶのを躊躇した時もあったけど、今は躊躇せずにそれを選べるようになった感じもありますね。
●では最後に、自主レーベルも2年目に突入していく中で、今後こうしたい、ああしたい、って展望などを。
砂田:やっぱり、ちょっと余裕がある感じというか…シニカルな感じは持ってたいですね。“いっぱい、いっぱい”な感じではなくてね(笑)。それは、作品を聴いて判断してもらう部分ではあると思うけど。で、心の広い感じでいたい…って自分の将来の目標みたいになってしまいました(笑)。
田村:レーベルをどうしたい、こうしたい、って気持ちは全くなくて(笑)。自分たちがストイックに、でも楽しく、自由にやっていける環境は整えていきたいなって思ってます。今から…ってか、今もですけど、音楽業界も1年でどんどん状況が変化していく状態ですから、目の前で実演できる“ライブ”ってことは、自分たちの一番大事なところなので、それをしっかり続けていきたい。多分、ココロの問題が大きいと思うので、ヤル気があればやる、なければフラ~っとそれなりで終わってしまうんでしょうけど、今は次を早く作りたいって気持ちが強いので、良い状態だし、良いモノも出来ると思います!

Interview:ema iwata
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  1. 2010/07/01(木) 10:38:01|
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vol.12ライブレポート

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2009年4月からスタートした『Oravoの音楽』。スタッフや協力してくれた多くの人々の想いからマンスリー企画として続けてきたイベントも、この回で1年目のラストを飾り2年目へと繋ぐ節目を迎えた。
そんなこの日は、富山では初ワンマンだというサンタラが登場。昨年自主レーベルを立ち上げ、新たな歩みをスタートさせたばかりの2人。自主レーベル初の作品『It’s So Easy』リリース後に行ったツアーでは、残念ながら富山公演がなかったため、本人たちはもちろん、オーディエンスにとっても、この地でサンタラの新たな1歩目を感じる初めての日でもあった。

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新たな1年へと向かう『Oravoの音楽』とサンタラ…勝手な「縁」を感じずにはいられないタイミングでの一夜は、砂田がアコギで怪しげな音色を響かせ「うそつきレノン」からスタート。その音に艶っぽい田村の声が重なれば、会場中が少し昭和の匂いがするサンタラの色に染まっていく。中盤ではアコギからエレキに持ち替えた砂田とロック寄りの攻撃的な声で攻める田村が最新作『It’s So EASY』収録曲を中心に“変わっても変わらない、軸はブレない2人”で魅せるサンタラを濃密に届けていく。

1部、2部通して、全ての曲前にゆったりとしたMCを挟みながら進んだこの日のステージ。MCでの妙に親近感のわく話っぷりと曲に入り込んでいく瞬間の切り替え、曲によってクルクル変わる音と2人の表情…同じ人間が立っているとは思えないほどに、様々な「サンタラ」を見せながら、どんなモノであれ、2人で表現することの全てがサンタラであることを証明しているように思えた。

この日の最後に演奏されたのは「フラッグ」。離れた場所にいる誰かに想いを馳せながら、強く進んでいる人の姿が浮かんでくる詞、2人の穏やかな表情と音…目の前に広がる光景と耳に柔らかく届く音が、この地にまたサンタラがやってくる日への約束のように、最後の一音まで緩やかに、確かに、響いていた。

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1部最後の曲に入る前、田村が実家を飛び出てどこか根なし草のように生活をしている自分のことを例に挙げ「地元に根付いている人にコンプレックスがあって…そういう人への想いを唄った歌です」と「より道」が演奏されたとき。変わることも、変われないことも、その場所も…何かを認めて歩く人間特有の哀しさと共に、潔さと強さが哀しさ以上の美しさで響いてきた。

何かに対して、誰かに対して、腹が据わっていない時。認めることは怖いし、認めないことも怖い。進むことは怖いし、進まないことも怖い。考えれば考えるほど負のループに突入するし、そんな時に限って些細なことで消えてしまいたくなるほど悩みだす…でもきっと、答えは簡単。認めなければ進めなけりゃ、進まなけりゃ何も始まらない。形が変わっても芯をブラさないこと、誰よりも自分を認めてやること、周りを信じること…そうすれば答えはいつだって簡単なことなのだろう。

…と、当たり前すぎて気付くことすら忘れていた根っこに持ち続けていたい進み続けるための大切な想いを、2人が自らの最新作『It’s So EASY』を通して、その1枚と共に進みだした生の姿を通して、会場中へ、個人個人へ、2年目へと進みだす『Oravoの音楽』へ、そして自分たちへ伝えると同時に、「新たな始まりの予感」を感じさせた夜だった。

TEXT:ema iwata
  1. 2010/06/30(水) 17:16:36|
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Saigenji終演後インタビュー

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2010.02.24@フォルツァ総曲輪
南米の民族音楽やブラジル音楽を中心に、ソウルやジャズなど、ありとあらゆる音楽を飲み込み肉体的に吐き出す表現者Saigenji。音楽、人柄、ライブの全てに共通している圧倒的な「陽」のパワー。その根源は何なのか、「肉体的に吐き出す」とは一体何なのか…訊きたいことは山のようにあった。それをブツけていく中で、Saigenji本人も初めて口にするという話も飛び出した終演後インタビュー。全てを肯定することから始まる肉体的表現者の言葉がここにある。
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●Saigenjiさんは、富山で何度もライブをなさっていますよね?
Saigenji:富山って凄い面白いんですよ! 最初凄いシャイで、盛り上がりたいけど照れちゃって…って感じが、ある瞬間からパカーーーンッって抜けて盛り上がっていく!毎回、その瞬間を見るのが面白くて。
●お湯の沸騰みたいな感じ?
Saigenji:そう。高山地帯のお湯の沸騰って感じ(笑)。
●アハハハハ!!!!! なかなか沸騰せず! って感じだ(笑)。
Saigenji:そうそう。でも、沸騰したらするぜ!って感じ(笑)。なんか分かるでしょ?その沸点的ポイントをなるべく早く持ってきて、途切れさせないようにするのが凄い大事で…アンコールで沸点きちゃう感じにならないように(笑)。
●今日は、結構冒頭で沸騰してませんでした?
Saigenji:今日は早かったですね(笑)。富山に7回くらい来てるから、お客さんも沸騰しちゃっていいんだって分かってくれてるっていうか。それが伝わってる感じが凄く良い! 言葉で伝えたいことは漠然とあるんだけど、その漠然としたものを音楽というフォーマットに乗せて「その色と匂いを共感する」っていうのが、僕が一番やりたいことで。
●いわゆる「沸点」がやってくる瞬間は、言葉とか音とかを超えて、その場に「共感」した瞬間なのかもしれない…と……何となく(笑)。
Saigenji:思いつき!?(笑)。でも、本当にそうかもしれない。感情と色だけは自分の音楽の中に込めてるけど、あくまで感じるモノだから受け取り方はたくさんあって当たり前でしょ? それでも、基本的に音楽は楽しいものであり、美しいものであり、ポジティブなものであり…やっぱ、祭だと僕は思ってて。それが自分にとっては凄く大事だし、もちろん僕は音楽が凄く好き。それを伝えたいってこともステージに立ってる動機だと思うから、「色と匂いを共感する」ことを大切にしたいんだと思う。ワガママかもしれないけど(笑)。
●今日のMCで「その土地に住んだから、この音楽が出来た」って感じで土地と曲の関係を話してましたよね? Saigenjiさんは東京→沖縄→香港→沖縄→東京…と、幼い頃にひとつの土地以外の場所に「住む」って経験をしてきた。子どもゆえの順応性はあったかもしれないけど、その経験があって生まれた曲もあるし、今のSaigenjiさんを作っている要素もたくさんあるんだろうな…と。
Saigenji:それが…子供ゆえの順応性があるはずなんだけど、子供だからこそ上手くいかなかったことの方が多かった。本当に小生意気なガキでさ…大人が「チッ」って思って当たり前! みたいな子供だったから(笑)。だから順応したり、土地を深く感じてみたりってことは無かったんだけど、反対に、常に「自分は異邦人である」っていうのを思い続けてたんだろうな…。
●土地が変わるたびに、自分の存在を思ってた感じ?
Saigenji:そうかも。「異邦人である」って気持ちが何事においても、俺が動いていく上での動機であり原動力になってる気がする。「どこに行っても、どこの人でもない」っていうのが自分にとっては凄く大事で…そこを肯定的に捉えてるんだろうな。それが歌を唄ったりする方向に向かわせてるんだろうな…「異邦人である」っていうのを肯定的に捉えたいっていうのが俺の歌の動機かも!「一人で十分」っていうか……でも、完全に強がりだから、それをコミュニケーションツールにしてる部分があるのかもしれない…って、初めてこんな言葉を発したんだけど、話してくことで気付いた(笑)。
●異邦人感を肯定するのも否定するのも、自分の中の「弱さ」をストンと落とすために違う形の「強さ」で立ってるのかもしれない。
Saigenji:どっちが良いってことではないし、難しいところだけどね。凄く感覚的な部分が強いハナシだし。でも、こうやって改めて話してみると、「日本人っぽくない」って言われることも「異邦人感」を肯定してるからかもしれないって思う。
●同じく感覚的なハナシですが、Saigenjiさんのプロフィールにある「あらゆるジャンルの音楽を取り込み“肉体的に吐き出す”」っていう一文。ライブを観るまで、どうも現実的な感覚で捉えられなくて。でも、アレを言葉で表現するには「肉体的」ってワードは必要不可欠! 肉体的に吐き出されたもんは、聴き手にとっても肉体的に感じられたというか…曖昧な表現ですが(笑)。
Saigenji:アハハハ(笑)。いや、でも言わんとすることは凄く伝わるよ! 日本人ってとても俯瞰的というか。客観的に見て、分析をするのが好き…って部分がなきにしもあらず、でしょ? けどさ、音楽ってそういうモンじゃないわけじゃない! もうさ、体から出るもんだから、それは分析する前に肯定するしかないよね(笑)。だから出来ないことも肯定するし、出来ることは伸ばしていきたいし。そういう…なんていうか分析をせずに、今の自分に出来ることを肉体的にやる、ってことが俺は音楽では凄く大事なことだと思ってる。自分が歌って楽しいっていうよりは聴き手のエネルギーを感じることで「お、今日いいライブだ!」って感じるから、肉体的に感じてもらうことって有難い限りで。そのエネルギーのやり取りが俺と聴き手の間にあって、それを感じて「おーっとぉっ! もっとくる?」的なやり取りもしてみたりとか。
●それがあるから、聴き手もいらんこと考えずに全てを無意識のうちに肯定して、肉体的な感じ方になっていく…感覚でしかないですが(笑)。
Saigenji:同じく感覚的だけど(笑)、それぞれが感じた音楽を体験として残すんじゃなくて、それぞれの肉体的な部分に返ってほしいっていうのが強いんだと思う。だから俺は、自分が楽しいようにやるからお客さんにも同じように楽しんでて欲しい。で、俺が出してるものと聴き手が受け取ってるエネルギーの総体量的なモノが同じくらいの量で感じられたときに「あ、良かった」って思える。ソレが無いと、人前で歌う意味っていうのは俺にとっては無い。だって、自分が楽しむためだけにエネルギー放出するなら、1人で家で出来るから(笑)。
●確かに! 自分が楽しむだけだと、自慰行為的な要素が強いライブになる可能性もあるわけで…あくまで相手ありきな話としては、そうですよね。私にとっては、インタビューがSaigenjiさんにとってのライブみたいな時間だから…表現するものは違えど、そういう感覚は凄く分かります。
Saigenji:でしょ? そういう感覚があるから続けていられるわけだし、続けてる意味もあるわけだしさ…って、今日、今まで言わなかったことばっかり喋ってるから自分でも驚いてる!(笑)。こうやって話すことで拾い上げていくと、自分の中の結論に達するっていうかさ。今日は凄くそれを感じる!
●そろそろ時間が来たのですが、そんなこと言ってもらって…インタビュアー冥利に尽きます! 恐らく眠る前に思い出して泣きます(笑)。
Saigenji:アハハハハ…じゃあ、折角だから最後も喋ってないことを(笑)。最近、毎日の暮らしと、ライブでの感覚が同じレベルで大切に思えてきてる。ライブは特別な日だからここで全てを使い果たす! って感じではなくて、ライブも生活も自分の中で滔々と流れる日々の一環だけど、その日は1回しかない。当たり前のことかもしれないけど、もう少し「日々の自分」や「1日1日」を大事にすることと、「周りに目を向ける余裕を持つ」ってこと…人として大切なことが、僕の場合は音楽的な部分にも結びついてて。だから、その感覚を研ぎ澄ませていったら、今後のやりたいことにも繋がっていくような気が漠然としてます。

Interview:ema iwata
  1. 2010/03/23(火) 11:57:29|
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vol.11ライブレポート

saigenji-repo

“肉体的に吐き出された正直すぎる熱”が
               産んだホクホク顔


saigenji-1
全国的に季節が早歩きしたように暖かな気候だった2月24日。冬の匂いが消えそうで消えない富山も、この日は例外に漏れず久々の晴天。外に出るだけで開放的な気分になり、浮かれてしまいそうな日差しの日、マンスリー開催で行っている『Oravoの音楽』に登場したのはSaigenji。

富山では何度もライブを行っているというだけあり、会場には彼のライブに慣れていると思われる人の姿もあり、ステージにSaigenjiが登場すると、これから彼が発してくれるであろうアッパーでパワフルな世界に浸る準備は万端だとでも言わんばかりに、熱狂的な拍手と声援が沸き起こる。中には、その空気にまだ入り込めずにいる人の姿もあったものの、1曲目の中盤あたりで早くも会場中が一つとなって、心地よいリズムの手拍子でSaigenjiの演奏に参加していく。間奏中「いい感じですっ!」と、口にしたSaigenjiの妙にニヒルな笑顔が印象的だった。

その場にいる全ての人間が参加して「いい感じ」のグルーヴが産み出されて行く中、幼いころから沖縄、香港、沖縄、東京…と、様々な地に住んできたSaigenjiが、土地と音楽の関係について自らが感じてきた想いをMCで語る。その土地を感じたからこそ生まれた音楽がある…と、しっとりと「海のそばに」を歌い始める。それまで、アッパーな空気に包まれていた会場が、一瞬にして深くて穏やかな空気で満たされる。ステージから飛んでくる音と言葉の一つ一つが下腹部に飛び込んで、ジワリとあったかいモノが上に上がってくるような感覚…その「あったかいモノ」は淡く悲しげな気分に陥りそうな曲調とはウラハラに、妙に前向き。その後も、休むことなくパフオーマンスを続けたSaigenjiと、同じく休むことなく浸り続ける観客の熱は冷めることも落ち着くことも知らず、終演予定を大幅に超えてもアンコールは鳴りやまなかった。最後の最後は、会場中が手拍子や声で曲に参加し、「TRISTEZA」を誰に聴かせたいわけでもなく、ただただ、その場を感じた者たち同士の証として全員で作り上げ、2時間越えのステージは幕を閉じた。
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Saigenjiのプロフィールを読んでいた時、どうしてもストンと落ちない言葉があった。あらゆる音楽を飲み込み「肉体的に吐き出す」という言葉。その言葉がどういうことなのか、どんな姿を称した言葉なのか…実は、この日がSaigenji初体験だった私は、妙に真面目に考えてしまっていた。しかし、考えるより体で感じれば、考えていた自分がアホらしくなるほど答えは簡単だった。

語弊を恐れずに言い切るなら、Saigenjiはステージ上で考えていない…と思う。感じたままに、思うがままに、恐ろしいほど自由に、様々な地を歩いてきた自分の中にある光景と、目の前にある光景に対して、無垢な子供のように正直。「考える」というフィルターを通さないから、彼の表現方法は「吐き出す」という言葉がしっくりとくる。
そして、肉体的に吐き出された正直すぎる熱は、受け取る側にも感じたままに吐き出させる不思議なパワーを持っている…例えば今日の気候のような晴天の中で、太陽の光を思いっきり浴びて、ただただココロが軽くなる感覚のように。ただ感じただけ、そのまま吐き出しただけ…その後に体に残るのは、圧倒的な開放感と気持ち良さ、そして少し軽くなったココロ。
妙にスッキリとしたホクホク顔が溢れる終演後の会場を見渡しながら、そんなことを思っていた。

Text:ema iwata

※Saigenjiの終演後インタビューは来週up予定☆お楽しみに!
  1. 2010/03/19(金) 18:01:17|
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n&g-itv1
2010.01.23(土)@フォルツァ総曲輪
透き通るような“天使の歌声”をもつ布施尚美(Vo.)と、あたたかく繊細な音色で語りかけるギターの名手・伊藤ゴロー(Gu.)によるボサノヴァ・デュオnaomi & goro。新年1発目のライブとなった富山公演終演後のインタビューでは、ブラジル音楽の本場・リオデジャネイロで録音した最新作『passagem』のレコーディングエピソードをはじめ、世界を舞台にライブ活動を行なう2人が心がけていることなどを、ライブ同様にゆっくりと流れる時間を演出するかのように和やかに語ってくれた。
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●富山では久々のライブで、市内は初なんですよね?
goro:はい。富山の粟巣野にあるKAKI工房では何度かライブをさせてもらったことがあるんですけど、いつも夏に来てるので…さすがに冬は寒いな、と思いました(笑)。
naomi:何となく…富山は職人さんが多い場所! ってイメージが強くて。
goro:家具屋さんとかが多いような感じはするよね。
naomi:それと! 今日降ってる雪は印象的でした…私は雪自体に馴染みが無いから、本当に珍しくて!
goro:僕は雪国出身ですから、今回来る時にも心構えと準備は万全で…雪国仕様の靴を荷物の中に入れてきました!(笑)。
●さすがです(笑)。MCでも触れていらっしゃいましたが、坂本龍一さんもピアノで参加していらっしゃる最新作の『passagem』は、リオデジャネイロでレコーディングされたんですよね?
naomi:私はブラジルに行くのも初めてだったんですけど、1ヶ月くらい滞在しました。
goro:僕は、今回の下見で一度訪れてたから今回が2度目。アルバムが仕上がるまで立ち会ったので、1ヶ月半ほどいましたね。
naomi:ホテルに滞在するんじゃなくて、アパートを借りてルームシェアみたいな感じだったんですよ。
goro:アパートの中に部屋がいくつかあって、何人かが住んでる。
naomi:完全な共同生活ですね(笑)。
●ホテル生活ではなく「住む」って形の滞在だと、不自由を感じたことは無かったですか?
naomi:仕事上は英語を使ってたし、普段もブラジルは英語が第二言語だから通じるし…言葉の面での苦労は無かったかな…ブロークンな英語ですけどね。プライベートでは……あんまり言えることが無いけど(笑)。
全員:アハハハハハ(笑)。
goro:借りていたアパートが、いわゆるリゾート地にあったから治安も悪くなかったし…まぁ、でも「このまま住む!」とは思いませんでした(笑)。でも、嫌ではなかったし、言葉も通じたし。それと、特別にポルトガル語を勉強したわけじゃないのに、耳にした単語が知っている曲に使われてる言葉だったりすると「あ! あの曲の!!!」って、何となく意味も分かったりして。
●naomi & goroのレコーディングをブラジルでする、っていうのは以前からあったビジョンだったんですか?
goro:どうしてもブラジルに行ってレコーディングしたい! っていう気持ちは無かったんですよ。やれたら良いな…くらいの感じで(笑)。レコーディングに参加してくれるブラジルのミュージシャンに関しても、音源を送ってやり取りしつつ制作…と最初は思ってて。でも、そうやって色々と制作に関して考える中で「自分たちがブラジルに行く」っていう選択肢もあるな…ってことで、ブラジルレコーディングが実現しました。
●レコーディング中に日本との違いで印象的だったことはありますか?
goro:とにかく日本よりも仕事が早い…何というか…早いには理由があるわけで(笑)。日本人は凄く細かいんですよね、ひとつの作業をするのも凄く緻密にやる。けど、あっちは…特にボサノヴァはそういう側面が強いのかもしれないけど、その場に行って、演奏して終了! みたいな部分もあって(笑)。それが日常的な感じだった。
naomi:そういうやり方も含めて、もちろん大変な部分も物凄くあるんですけど(笑)、でも、そのやり方には馴染めましたね。
●アルバムの資料に、レコーディングに参加したブラジル人アーティストからのメッセージがありましたが、大絶賛で! コミュニケーションが上手くとれてた証拠かな…と。
naomi:コミュニケーションはしっかりとれていたと思います。凄くやりやすかったし…困ってると助けてくれたりアドバイスくれたり、私たちが考えなきゃいけないようなことを考えてくれたこともあったりして(笑)
goro:本当に何の問題も無かったし、凄く楽しく出来ましたよ。レコーディングが進んでいくとともに、どんどんやりやすくなったし「こうしてみよう」って意見を出してくれたり、naomiちゃんも言ってたけど助けられることも多くて…本当に有難かった(笑)。
●今日のライブは、ギター2本で演奏していただきましたが、音源だと多くの音が入ってるわけじゃないですか。ライブの時は、他にメンバーがいらっしゃる時もあれば今日のように2人だけの時もあると思いますが、アレンジなどは?
goro:何も決めてないんです…決めてなさすぎなくらい(笑)。もちろん、ある程度は決めてますし、このやり方が良いのか悪いのか…って言われると答えられないけど(笑)。演る曲を決めずにする時も多いし。だから、会場に行って「セットリスト出してください」とか言われると困るときもあって(笑)。
naomi:え! 今ですか? 決めてきてないよ!!! …みたいに(笑)。
goro:ステージに出ていく2分前くらいに「じゃあ、この曲からいこうか」って感じで決めることが多いんです(笑)。
●今日は少し早めにセットリストを出していただきまして…スミマセン、と思いつつ(笑)、アタマからお客さんがゆったりと過ごしてる感じがあって、個人的にも非現実の休日感を存分に味わわせていただきました!
goro:僕らの音楽だと「のんびり、ゆったり聴く」って思う人も多いと思うんですけど、海外だとピーピー指笛が鳴ってる中で演ることもあるんですよ(笑)。場所によって、聴き方も変われば会場の雰囲気も違ってて面白い。今日は音も良かったし、やりやすかったです。
naomi:場所によって遠慮がちだったり、それこそ県民性や国民性ってあると思いますけど、今日のお客さんは身構えず、のんびりと聴いてくださってる感じが凄くしたので良かった。
●日本のみならず、様々な場所でライブをなさっているお2人が、ライブをやる上で心がけてることは?
goro:どんな場所であろうと、聴く人が窮屈にならなければ良いな…って常に思ってます。演奏する立場よりも聴く人の立場を尊重したいし。身構えたり、かしこまって緊張して聴く…って感じは出したくなくて。演る側も緊張しちゃう時があるけど(笑)。
naomi:今日は感じなかったけど、お客さんが緊張してる時って、ステージに出ていくとすぐに分かるし、身構えちゃってる感じがヒシヒシと伝わる。…逆もあるんでしょうけど(笑)。
●色々と訊かせていただいた最新作『passagem』を昨年の10月にリリースされて、今日は今年1発目のライブ。新年の抱負…には遅いですが(笑)、今後の活動に関しては?
goro:『passagem』を昨年出しましたが…全然、プロモーションとかしてなくて(笑)。
naomi:してないですね~(笑)。
goro:リリース後、怒涛のライブスケジュール! みたいなこともしてなかったし…「ま、いっか」…みたいに過ごしてしまってますが(笑)、ライブはどんどんやっていきたい。ライブで『passagem』の音を完璧に再現することは不可能だし…もちろん、出来ることならやってみたいですけど(笑)、まずは、アルバムの曲をライブで披露していきたい。あとは…音源も作らされ…………いや、作らなきゃいけないな、と思います(笑)。
naomi:作らなきゃいけないですね(笑)。それと、また富山に来てライブがしたいです!

Interview:ema iwata
  1. 2010/02/01(月) 11:11:01|
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